【対談記事】「現場の声に耳を傾ける」八芳園の DX 推進を後押しする組織風土に迫る

【対談記事】「現場の声に耳を傾ける」八芳園の DX 推進を後押しする組織風土に迫る

業界の未来と DX について、熱く・明るく語っていくインタビュー番組「ブライダルDX対談」。

第2回目となる今回は、業界の中でもいち早くDXへの取り組みをされている、株式会社八芳園の原田様にお越しいただき、「業務から接客に改革を起こすDX」というテーマで対談を実施していきます!

前回の記事では、八芳園様がDXの推進に取り組まれるようになった最初のキッカケや、“働き方の選択肢を増やす”という観点から、具体的に行った施策についてお話をしていただきました。

今回の記事では、八芳園様が取り組まれてきた具体的なDX推進施策や、社内でDXを推進する上でのキーとなポイントについてお伝えしていきます!

目次

ブライダル DX 対談 スピーカープロフィール紹介

「ブライダルDX対談」の第2回目のスピーカー

株式会社八芳園

DX推進室 室長  原田  貴誌 様

ウエディングプランナー・コーポレート営業として、結婚式・イベント・企業宴席の現場で培ったノウハウを活かし、ビジネスオンラインツールでは叶わない交流体験を実現するオンラインツール「WE ROOM」の開発に参画。バンケットビジネス業界、企業への認知拡大、活用を目指す。

株式会社TAIAN 

取締役COO 米倉 元気

新卒でリクルートスタッフィングに入社し、ITエンジニアマーケットを担当。

マネージャーを経て、営業責任者として株式会社TAIANへジョイン。

現在ではCOOとして、ホスピタリティ業界のDX推進を行っている。コロナ禍での結婚式を経験。

1.“顧客体験の向上”を目指すDX施策

米倉

前回は、社内における選択肢を増やすという観点からお話しいただきました。ここからは、顧客向けの視点でのお話をうかがえればと思います。

八芳園様のホームページでは、chatbotを活用されているのをお見受けしたのですが、どのようなキッカケで導入されたのでしょうか?

原田氏:chatbot導入のキッカケは、固定電話をIPフォンに変えたことでしょうか。IPフォンに変えたことで、電話の内容をデータ化するようになったんですね。

データ化してみたところ「これはお客様にわざわざお電話をいただかなくても、お客様がchatbotでその場で聞いても答えが得られる質問だよね」というものが見つかってきました。それらをどんどんchatbotに搭載していっている、という流れですね。

DX
※画像はイメージです

お客様側からしても、わざわざ電話して聞かなくても、自分でchatbotに聞いた方が早いという案件ってやっぱりあると思うんですよね。加えて、電話は24時間対応はどうしてもできないですよね。

弊社であれば11時から19時というオープン時間は決まっています。chatbotがあれば、このオープン時間外でお客様がふと思った疑問の解決を、翌日まで待たないといけない、という課題も解決できます。

そもそも、お客様がwebで検索してホームページへ訪れるのって、夜が多いんですよね。21時過ぎから夜中の2時くらいまでの間に、プライベートな調べ物をされることが多いのかなと思うのですが、その時間帯に窓口がいないという状態は解消した方がいいと考えていました。日中働いている時間は、そんなに動けませんからね。

2.DXに対する顧客・社内からの反応

米倉

ありがとうございます!

ここまで、固定電話からIPフォンへの変革や、chatbotの導入といった大きな改革のお話をしていただきました。これらの改革にあたって、社内・もしくはお客様からの反発等は何かありましたか?

原田様:お客様からのお声というのは今のところ特にないのですが、メンバーからはやはりいろいろありますよね。今までうまくいっていた環境を変えることに対する恐怖や、「これって本当にうまくいくのだろうか」という声はありますよね。

あとは、ツールの使い方を誤ってしまう、ということはありました。これまで話に出ていたIPフォンで言うと、本来はLTE回線を使用してくださいねという決まりがあるのに、wifiにつないで使うと電波が弱くなって通話がブチブチ途切れてしまったり…ということはありました。そのせいで「IPフォンにしたからブチブチ切れてしまうんだ!」という声も出ましたね…。

ただ、デジタルを全部アナログに戻した方が皆さん便利かと言うと、そうではないよなと思っています。これは、働いているメンバーの皆さんも、同じことを思っていると思います。

ですので、「デジタルをアナログに戻してください」という声はあがったことはないですね。課題がいろいろと出てきても、フェーズ2・フェーズ3でどうブラッシュアップしていくか、それに向けた声を社内からいただいているというイメージです。

3.DXの実現を後押しする風土

米倉

ありがとうございます!やはり、最初のタイミングは何事もうまくいかないことも多いと思うんですよね。

現場からの意見や声も反映させながらブラッシュアップしていくこと。お互いの目指すゴールは同じなので、そこから紐解いていって、現場のオペレーションを変革していくことが大事なのかなと感じますね。

八芳園様は、そういった変革の推進をガっとできるイメージがあるのですが、その理由はどこにあるのでしょうか?

原田氏:明確な答えは無いのですが、きっとやりやすい環境ではあると思うんですよね。1つは、八芳園の敷地内で皆が働いているということ。課題も含め、良いことも悪いことも察しやすいというか、声も上げやすいし、理解もしやすいです。

社内の風土としても、あがってきた課題に対して「すぐに解決しよう・とにかくやってみよう」という気持ちが強いんですよね。「やってみてダメだったら戻せばいい。1個先に行って、うまくいったらその次の道が生まれる」という教えがずっとあるので、そのトップの考えが大きいのかもしれないですね。

米倉

なるほど。情報共有のしやすさ、意思決定の速さ、みたいなところですかね。

普段原田様とやり取りをさせていただく中でも、すぐ返事が返ってくるなという印象もあって…笑

現場の方々に権限をちゃんと渡すこと。そういった自由度の高さが、組織文化としてあるのかなと感じています。

原田氏:そうですね。これはDXとは関係ないかもしれませんが、組織の働き方を変えましょうという話は2年前・3年前くらいからあがっていて、トップダウンの組織から事業部制に変えています。各事業部にある程度権限を持ってもらい、その上で事業を推進していってねというスタンスに切り替えよう、という動きもありまして、それもあって浸透してきたのかもしれませんね。

米倉

そうなんですね!

先日代表の井上さんにお会いした時も「任せることを頑張ることにした」と仰っていて、それがすごく印象的でした。

その分、社内のコミュニケーションを活発にしたりとか、デジタルツールの活用でフラットにコミュニケーションを取れるようにしたり、その中で得られる情報量の多さがあるからこそ、スピード感を持ってさまざまな課題も解決していけるのかなと感じました。

4.まとめ

今回の記事では、八芳園様が取り組まれてきた具体的なDX推進施策や、社内でDXを推進する上でのキーとなったポイントについてお伝えしてきました。

何事もはじめから上手くいくということはなく、トライアンドエラーの繰り返しで、現場の声を反映させながらブラッシュアップしていくことが重要だと、原田様のお話をうかがって感じました。

次回の記事では、八芳園様がDX推進の中で強化されている“データに基づく意思決定”に関するお話や、これまで取り組まれてきた中で良かったと感じた施策について、具体的なエピソードも交えてお伝えしていきます!

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