この記事では別の記事でご紹介した「業務効率アップ!結婚式場の業務マニュアル作成方法」の 次のフェーズである「運用・練習」についてお伝えしていきたいと思います。

マニュアルの活用の意味

前回の記事で述べた通り、
「筆者が考えるマニュアル」は取扱説明書のような単純なものだけではなく大切なお手本です。 大事なことはお客様が欲しいと思っている情報を、全員が等しく伝えることができ、お客様がひっかかりそうなポイントで全員が等しく手を差し伸べられることです。
「業務効率アップ!結婚式場の業務マニュアル作成方法」より抜粋
しかしこれが活用・運用されないことには意味がありません。とはいえ、これまでたくさんの考えてきたものがすでに社内にあるはずで、すでに意味のある貴重な情報が多く社内に散乱していると考えると、せっかくの情報を拾い集めていくだけでも、きっとよいマニュアルができるはずです。
業務マニュアルの完成は【ゴール】ではなく【スタート】です。 意味のあるマニュアル活用を実現するためには、 日々変わりゆく環境の中で見直しを繰り返す必要があります。 業務マニュアルの改善や運用は、情報や経験を最大限に活用し、 現場を巻き込んで作成していくことが大切です。
ではスタートしたマニュアルの活用はどのように現場に落としていけばいいのでしょうか。
現場を巻き込んで活用するには
マニュアルが活用されない原因を聞くとこのような回答が返ってきます。
- そもそもどこに保管されているかが不明確なためすぐに見られない
- 文書のページ数が多く現場に置きにくい
- 個人に配布されていない
- 写真等が少なく見にくい
- アップデートされていないため現状と違う
日々の業務に追われる中で、例えば分厚い紙のマニュアルが存在するとします。
果たしてそのマニュアルが活用されるのか。答えは上記の原因もある通り「NO」です。 辞書のようにページをめくって調べなければ必要な情報にたどり着かない。 また改定や見直しをするにあたって時間と費用が掛かるとなると効率的な運用とは言えません。 PCやスマホ、タブレットで閲覧できるようマニュアルの電子化を行うことは最も有効な手段と考えます。 また写真・動画の挿入やデータの更新も簡単に行えるため業務時間の効率化にもつながります。
つまり、最新の情報で誰もが見やすく、誰もがアクセスできる環境に置くということが大事なのです。実は見られる環境にマニュアルが置かれていないからアップデートされないというのが現状なのだと私たちは考えています。
練習とフィードバック

ここまでマニュアルを活用できる環境が整えばあとは練習です。前回も述べた通りマニュアルとは「これまでの知恵・工夫が詰まったお手本」です。
これを自身の接客や業務に反映し、実践できなければ意味がありません。PDCAサイクルを行うことが有効な練習になります。
PDCAとはPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の サイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を促す技法です。
繰り返し行い、自信の学びを得る。 そして得た新しい経験や情報をマニュアルに反映し、残す。 有効なマニュアル作成の一員となるのも大切な段階と言えます。
マニュアル作成や運用フローの中で「いつの間にか使われなくなる」ということがなぜ起こるのか?を分析したことがあります。その分析結果の中で最も大きい割合を占めていたのは「現実と違った」ものをフィードバックせずに放置してしまったというものでした。
マニュアルを完成作品のように思ってしまうと、運用しながら少し違和感が出てきたことを放置してしまうようです。この小さな違和感の積み重ねが「マニュアルが間違っている」という感覚を生み出し、最後にはマニュアルが使えないという不運な流れを作り出していくのです。
常にマニュアルに対してフィードバックを行い、日々変更するということが大事と考えるとやはりマニュアルの「デジタル化」が欠かせないのではないでしょうか。
まとめ
ここまでマニュアルについて記載させていただきましたがもちろん、マニュアルがすべてではありません。
行動や、言動でお客様にどう伝えるのかを言葉にするには限界があります。しかし、マニュアルを正しく活用し業務効率化、接客の質の向上が出来れば、プランナーのだれもが願う幸せな結婚式に繋げられるのではないでしょうか。
今ある情報をどんどんアップデートし、繋いでいく。 これこそが良いチーム作りのきっかけになると私たちは考えています。お客さまが望む幸せな結婚式のため、プランナー自身が働きやすい職場にするため、この機会にマニュアルの見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございました🌸